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過失運転致死傷罪とは?交通事故の刑事処分と対処法

過失運転致死傷罪とは

過失運転致死傷罪とは、従前刑法で規定されていた自動車運転過失致死傷罪を抜き出して、自動車運転死傷処罰法5条に規定したものです。
自動車運転死傷処罰法第5条「自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させ」る行為がこれに該当します。

過失運転致死傷罪の「過失」とは運転上必要な注意を怠ることです。

自動車運転死傷処罰法

依然として、飲酒運転や無免許運転など悪質・危険な運転行為による死傷事犯が少なからず発生しており,このような悪質・危険な運転行為による死傷事犯であっても,現行の危険運転致死傷罪に該当せず自動車運転過失致死傷罪が適用された事件などを契機として,これらの罰則の見直しを求める声が大きくなり、そのような状況を踏まえ、自動車運転死傷処罰法が制定されました。

過失運転致死傷罪の罰則

過失運転致死傷罪の罰則については、「七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。

ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。」と規定されています。

無免許運転による加重

無免許運転で過失運転致死傷罪を犯した場合、刑が加重されます。
具体的には10年以下の懲役となります。

飲酒運転との併合罪

過失運転致死傷罪を犯した時に飲酒していた場合には、道路交通法違反(酒気帯び運転又は酒酔い運転)と過失運転致死傷罪の併合罪となります。

この場合、一般的に懲役刑が選択され、10年6月以下の懲役に処せられます。

危険運転致死傷罪との違い

危険運転致死傷罪は自動車運転死傷処罰法第2条、第3条に規定されている刑罰です。
同法第2条又は3条に規定されている行為を行い、人を死傷させた場合に成立します。

危険運転致死傷罪は、過失運転致死傷罪とは異なり、故意に危険な運転を行い、人を死傷させた場合に成立する犯罪です。

過失運転致死傷罪は、過失犯であり、この点が危険運転致死傷罪と大きく異なります。

過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪

アルコール等の影響により、その走行に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で運転し、その運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させ、その運転のときのアルコール・薬物の影響の有無又はその程度が発覚することを免れる目的で、追い飲み等をする行為が、自動車運転死傷処罰法第4条に規定されている過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪に該当します。

逮捕後の流れ

過失運転致死傷罪の容疑で逮捕された場合、勾留されずに、在宅事件となるケースが多いようです。
逮捕段階において、十分な客観的証拠を確保でき、被害者に対する証拠隠滅等の働きかけも考えにくいためです。

在宅事件となれば、普段通りの生活を送ることができますが、捜査機関からの出頭要請には応じなければならず、捜査は継続されます。

逮捕された時の流れ
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逮捕後の対処法

無罪を主張する場合

過失運転致死の罪を起こした嫌疑がかけられてしまっているというような場合に心当たりがない場合には、無罪を主張するべきでしょう。

運転上必要な注意をしていたということを客観的証拠等を用いて反証することにより、無罪の主張をしていくことになるかと思います。

事実関係に争いがない場合

事実関係に争いがない場合には、被害者への謝罪と示談の成立が不起訴・減刑につながります。

そのため、示談をすることを検討する必要がでてきます。

交通事故で死傷させてしまった場合は、弁護士に相談を

過失運転致死傷罪は、過失犯であり、自分は問題ないと思っていても、犯してしまう可能のある犯罪です。

警察から、過失運転致死傷罪の嫌疑がかけられている等の場合、逮捕の可能性もありうるところですから、早期に弁護士の相談することをお勧めします。

この記事の監修

弁護士法人ALG&Associates 広島法律事務所 所長 弁護士 西谷 剛
弁護士法人ALG&Associates 広島法律事務所 所長弁護士 西谷 剛
広島県弁護士会所属。弁護士法人ALGでは高品質の法的サービスを提供し、顧客満足のみならず、「顧客感動」を目指し、新しい法的サービスの提供に努めています。
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